子供用の日焼け止め、それって本当に肌に優しい成分?

子供用の日焼け止め、それって本当に肌に優しい成分?

さんさんと日差しが照りつける中でも、元気いっぱいに外を走り回るのが子供たち。

楽しそうにはしゃぐ姿を見ていると、思わずこちらも笑顔がつられます。

しかし、紫外線対策をせずに子供たちを外に送り出してはいけません。オゾン層破壊のニュースをよく目にする昨今、地球に降り注ぐ紫外線量は年々増加しています。
子供たちの肌を守るためには、きちんと日焼け止めを塗ってあげることが大切です。

ところで、「キッズ用 日焼け止め」や「赤ちゃん用日焼け止め」などと謳っている製品の中にも、「フェノキシエタノール」や「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」など、デリケートな肌の小さな子供にふさわしくないのでは?と思われる成分を含んだ日焼け止めが多く見受けられることもしばしば。

そこで今回はこれらの成分についても触れながら、子供の肌優しい日焼け止めについてご紹介したいと思います。

 

子供の肌にも日焼け止めが必要な理由とは?

まず、子供の肌には何故日焼け止めが必要だと思いますか?

大人の肌に比べ、バリア機能がまだ安定していない子供の肌。
「日焼け止めはかえって子供の肌に負担になるのでは?」と考える方もいるかもしれません。

ですが、子供にも紫外線対策は必須です。
そもそも子供の肌は大人よりも薄いため、紫外線による影響を強く受けてしまいます。
日焼け止めを塗らずに強い紫外線を浴び続けていると、大人になったときの皮膚がん発症のリスクが高まるといわれています。
太陽の光のもと、元気いっぱいに遊びまわるのが大好きな子供たちは自分自身で紫外線対策を万全にすることはできません。
大人がしっかりと紫外線対策を行ってあげることが必要なのです。

ご存じの方も多いとは思いますが、日焼け止めが紫外線を防ぐ成分として、「紫外線吸収剤」もしくは「紫外線散乱剤」のどちらかが使用されています。

特に、「紫外線吸収剤」に含まれる成分には肌トラブルを引き起こす可能性や、環境への悪影響を及ぼす原因にもなっているのが現状です。

次に、2つの成分についてご説明したいと思います。

「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」と「フェノキシエタノール」

  • メトキシケイヒ酸エチルヘキシル

この成分を知っている方は多いかもしれませんね。

米国では「オクチノキサート」と言い、ハワイで日焼け止めへの配合が禁止になった「紫外線吸収成分」です。

少量でもサンゴ礁を死滅させ、海洋環境に重大な被害をもたらす原因になっているばかりでなく、人体への悪影響も及ぼしすと言われています。皮膚から体内に浸透し、血液や尿から検出されるという研究も多く出ています。

日焼け止めの化学物質は体内に吸収され、血液中に流れ込んでいた:米当局の臨床試験は明らかに

アメリカの米国食品薬品局(FDA)では、有害性が明らかになった「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」以外でも、現在認可している紫外線吸収剤成分12成分についても安全性に疑問があるとして、再評価することを2019年2月に発表しています。

アメリカFDAも認定した【買ってはいけない日焼け止め製品】

 

ちなみに、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルは日本の化粧品基準では、配合が許可されている最大量は、100gあたり20g以下と規制されています。粘膜に使用されることがある化粧品は8g)

  • フェノキシエタノール

よく「ケミカルフリー」や「ノンケミカル」などと謳われている日焼け止めは、一見、”石油由来の合成成分を使用していない”日焼け止めのように感じる方も多いかもしれません。

しかし、ノンケミカルは、紫外線吸収剤が入っていない日焼け止めのことを差すため、フェノキシエタノールのような合成防腐剤も入っています。

さて、フェノキシエタノールとは一体どのような成分なのでしょうか。

この成分は、「パラペン」(メチルパラペン)などと同じ化学合成成分の防腐剤の事です。

フェノキシエタノールは、名前にエタノールとつきますが、いわゆるアルコールのエタノールとは別物です。

化粧品は成分に「水」を含むことが多い為、腐りやすく、殺菌、防腐をする必要があるため、そのために使われる成分です。フェノキシエタノールは農薬の殺菌剤やゲル化安定剤としても使用されています。

パラペンと同じようにアレルギー性があり、ホルモンバランスを崩す環境ホルモンの疑いを指摘されています。人が口や鼻から吸い込むと視覚狭搾症の症状がでたり、神経系を傷つけるなどの恐れも指摘されています。

厚生省の化粧品基準では、人体への影響を考慮して、配合しても良い最大量は化粧品全体の100gあたり1g以下と制限されています。

 気を付けていただきたいのは、「フェノキシエタノール」や「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」は、国内でナチュラルやオーガニックを謳っている日焼け止め商品にも含まれていることがあるのです。

「子供用日焼け止め」「天然成分」「無添加」「オーガニック」「自然由来」「ナチュラル」といったキャッチコピーだけで安心せずに、必ず成分表をチェックしましょう。

子供の紫外線対策におすすめの日焼け止めの選び方

肌にやさしいノンケミカルのオーガニック日焼け止めを選ぼう

敏感でやわらかな子供の肌に使う日焼け止めは、低刺激であることが何よりも大切です。
紫外線吸収剤、アルコール、合成香料、石油由来界面活性剤、強い防腐剤などを使用している日焼け止めは肌への刺激となりやすいため要注意。

まず選択時の大切なポイントとして、デリケートな子供の肌には、紫外線吸収剤を使用していないノンケミカルの日焼け止めを選びましょう。


メトキシケイヒ酸エチルヘキシルをはじめとする紫外線吸収剤は、紫外線を化学的に処理する合成成分ですが、この化学反応が肌に強い刺激を与えるからです。
さらに化学肥料などを使わずに育てられたオーガニックのアロエベアやホホバオイルなどの植物原料を含む日焼け止めであれば、肌の潤いを保ち、保湿をしながら紫外線を防いでくれるので、乾燥しがちな子供の肌にも適していると言えるでしょう。

ウォータープルーフで効果の高い日焼け止めを選ぼう

汗をたくさんかきながら走りまわったり、プールや水鉄砲でびしょびしょに濡れながら遊んだりするのが子供たちは大好き。せっかく日焼け止めを塗っても、遊んでいる間に汗や水で流れてしまうこともあります。


そんなときは、ウォータープルーフの日焼け止めを使えば大丈夫。汗や水に強く、しっかりと肌に密着してくれるので思う存分に外遊びが楽しめます。
遊びたい盛りの子供たちにこそウォータープルーフが必須です。

しかし、ウォータープルーフを実現するために、水をはじく成分として、シリコーンや石油系の合成ポリマーを含んでいる日焼け止めが多いので注意です。
ウォータープルーフでも出来るだけ石油系の合成ポリマーを含まない日焼け止めを選んであげてください。


シリコーンや石油系の合成ポリマーを含まない日焼け止めであれば専用クレンジングなどが不要。石鹸とぬるま湯で落とすことができます。塗ってる間も落とすときも常に肌にやさしいのがオーガニック日焼け止めの嬉しいポイントです。

また、日焼け止めの効果はSPFとPAで表記されていますが、この数値が高いほど紫外線のカット効果が高いということ。


「SPF」は肌の炎症を起こすUV-B波の防止力を示す値で、「PA」はシミやシワの原因を作るUV-A波に対する抵抗力を示す値です。地上に降り注ぐ紫外線の9割はUV-A派と言われていますので、「PA」値にもちゃんと注目していただきたいと思います。


強い日差しの下でもたくさん遊びたい子供たちには、UV-B派もUV-A派のどちらの防止力も最大値である「SPF50+」・「PA++++」がおすすめです。


一般的にSPFやPA値が高いほど肌への影響も大きいと言われることがありますが、それは紫外線吸収剤を含むケミカル日焼け止めの話。SPFやPA値を高くするために数種類の紫外線吸収剤が配合されているからです。


紫外線吸収剤を含まないノンケミカルのオーガニック製品であれば、肌に負担を掛けませんから、迷わずSPFとPAが高い数値の日焼け止めを選びましょう。だって出来るだけ日焼けをさせたくないから日焼け止めを塗るのですから。

子供のきめ細やかな柔らか肌を守るためには、やさしい使い心地の日焼け止めが必要です。
ママやパパとも一緒に使えるものなら家族みんなで紫外線対策ができます。
日焼け止めを嫌がる子供でも、ママとパパが塗っているところを見れば素直に受け入れてくれるかも?
肌も地球にもやさしいmoani organicsの日焼け止めで健やか肌を守りましょう。